近視の進行と学校近視

日本人は近視の人が多い国民だということが知られていますが、どれくらいの年齢から近視の傾向が強まってくるのでしょうか?
まず、生まれたばかりの人間の目は、眼球が小さいために眼軸(目の奥行き)も短く、遠視の状態です。その後は成長とともに眼球も発育し、7歳くらいでは正視(正常な視力の目)の子供が増えてきます。しかし、それでも約半数の子供は、まだ遠視の状態だと言われています。
さらに成長が進んで小学校の高学年になると、今度は遠視の子供が少なくなり、近視の子供が増えてきます。この傾向は、中学、高校と進学するほど強まって、中学生では約20%、高校生では約40%の人が近視になっています。そして、大学生になる20代前半くらいになると目の発育が終わり、ここで近視の増加傾向も弱まります。
なぜ、このように小学校高学年から高校生にかけての時期に、特に近視の人が増えるのか。その理由は現在も研究され続けていますが、勉強のために本を読むなどの近くを見る機会が多い環境が原因の一つになっていることは確かです。
この、勉強に勤しむ時期に視力が悪化して近視化するという傾向は、高等教育を行う学校が社会的に認知され始めた明治時代にはすでに現れており、進学に伴って増加する近視は「学校病」と言われていたそうです。また、現在でも学業と関係の深い環境による近視のことを、「学校近視」と呼ぶ人もいるようです。
小学校から高校、大学での勉強は、人生を左右する大切なものです。「近視になるから勉強するな」とは、とても言えません。勉強もしっかりやってもらい、近視が悪化するのも防ぐためには、勉強の合間にきちんと休憩時間をとって、遠くの風景を見る、あるいは外を見るのが難しいのであれば、屋内のできるだけ遠くの方を見て、目の調節機能をほぐすことが大切です。
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