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角膜の透明性


人の目の黒目の部分である角膜は、透明なレンズ上の組織です。人の目に入ってくる光は角膜を通り抜けてくるので、角膜が濁ってしまうと光が充分に通過することができず、視力が低下したり、見え方に異常が出てしまいます。

角膜を構成する主な成分は、コラーゲンです。あんこうや豚足など、ある種の魚料理や肉料理で目にする、ぷるぷるとしたゼラチン状のあの物質です。角膜は、このコラーゲンの繊維が整然と並んだものでできています。その繊維は非常に細かく、しかも整然と並んでいて、その間を光が乱反射せずに直進することができます。角膜に入った光がそのままに近い状態で通り抜けてゆくので、角膜は透明になっているわけです。

しかし、角膜に細菌感染が起きたり深い傷などができた場合、修復される時に、コラーゲンの繊維は構成を変えてしまいます。本来の角膜のような、細かい繊維が整然と並んだものではなく、大きさにばらつきのある繊維ができあがってしまうのです。その結果、角膜の傷ができていた部分は、光がまっすぐに通り抜けることができない為に透明性が失われて濁ってしまい、視力が落ちてしまうのです。

この傷跡の濁った部分の、ばらつきのあるコラーゲン繊維の様子は、白目の部分の内側にある“強膜”の組織に似ています。強膜は、角膜と同じようにコラーゲンを中心とした物質で構成されていますが、透明ではありません。これは、コラーゲン繊維の並び方が均一でないために、光がまっすぐに通り抜けることができないためです。角膜の傷跡の部分は、同じコラーゲンで修復されてはいるものの、ちょうどこの強膜のように、ばらつきのある大きさの繊維で構成されています。その為、透明度が落ちて濁ってしまうわけです。

ですから、透明な角膜を維持して視力を保つためには、角膜に細菌感染を起こしたり深い傷を負ってしまわないよう、注意を払わなければなりません。コンタクトレンズを装用すれば、それだけ眼障害にかかる確率は高くなりますので、より注意が必要になります。「傷が治れば元通り」とはいかない場合もあることを、肝に銘じておきましょう。

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