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ステロイドと緑内障の関係


ステロイド(steroid)はある種の有機化合物の総称で、体内で合成されるホルモンやコレステロールなども、ステロイドの仲間です。ステロイドには炎症を抑える作用があり、眼科以外の医療分野でも幅広く利用されています。

しかし、このステロイドにはいくつかの副作用があります。その副作用の中の一つが、眼圧(眼球内部の圧力)の上昇です。

通常、眼球内部の水分は自動的に調節され、適した眼圧が保たれています。これにステロイドが点眼されると、眼球内部の水分が外に出にくくなり、眼圧が上昇します。また、点眼ではなく内服や注射でステロイドを使った場合にも、眼圧の上昇が見られることがあります。

この、ステロイドによる眼圧上昇で起こった緑内障のことを、ステロイド緑内障と呼びます。緑内障は失明に至る主な原因の一つです。眼圧上昇により視神経に障害が起こって発病するもので、回復は困難です。

もちろん、ステロイドは炎症を抑える力に優れており、用法と用量を守れば非常に効果の高い治療薬になります。ステロイドの副作用で眼圧が上がることは確かですが、眼科医の指導の下に、適量を使うのであれば、すぐに緑内障を起こすようなことはありません。

しかし、ここでコンタクトレンズの存在が少々問題になってきます。コンタクトレンズをしたまま点眼した場合、目薬は通常よりも長く目の中に留まります。コンタクトレンズの内側にまで点眼薬が入り込んで、蒸発しにくい状態で保たれるわけです。

通常、眼科医は患者がコンタクトレンズをしているかを確認して、症状の度合いを見ながら処方するステロイド点眼薬の量を考えるか、あるいは処方を見送ります。

ところが、コンタクトレンズの処方は販売店近くの診療所で行い、治療には他の眼科医を利用しているような、別々の医者で診察を受けているという方の場合、治療を受ける眼科医でメガネをかけてたりすると、眼科医から見て、患者が普段コンタクトレンズをしているかどうかがわかりません。

そして、患者もコンタクトレンズを装用していることを話さないまま、ステロイド点眼薬が処方されてしまう事態が起こってしまうのです。

医者は、患者がコンタクトレンズを使用していないことを前提とした量のステロイド点眼薬を処方し、患者はそれを知らずにコンタクトレンズの上から点眼薬を使います。

こうなると大変危険です。コンタクトレンズの上から点眼したことで、ステロイド点眼薬が眼科医の予想を超えて目の中に留まり、その間ステロイドの副作用で眼圧は上がっていきます。当然、ステロイド緑内障への危険性は高まります。

このような危険を冒さないためにも、眼科医には、必ず自分がコンタクトレンズを装用していることを話し、適切な処方を受けることが大切です。また、ステロイド点眼薬を処方された場合、メガネからコンタクトレンズに変えても同じ点眼薬を使い続けるといった行為も避けた方が良いでしょう。

ステロイドは、医師の適切な処方を守れば優れた治療薬です。ただし、副作用により眼圧が高くなり、緑内障につながる危険性もあります。ステロイド点眼薬を使った治療に際しては、くれぐれも医師の処方を守り正しく使用するようにしましょう。

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